産業界では医薬品の原料・可塑剤・有機EL材料などの機能性物質は消費者に見えにくいところで、大活躍をしている。しかし、その反面、消費者に見えたときには、環境問題などの原因物質としてやり玉にあげられることが多くなった。これは工業用分子の大量使用や計時変化により、現段階では安全であるが、時間が経過するごとに環境への影響を少なからず与えるようになるからだと考えられる。いわゆる、次世代へのリスクを回避するリスクマネジメントの考え方が必要であることを意味している。
本研究ではそれら工業用物質を分子レベルで考慮し、汚染物質になる前に、食品添加物でもあるシクロデキストリンで隔離し、環境への付加の低減をめざしている。さらに、シクロデキストリンで隔離した物質を直接レーザー光により光分解(光イオン)し、そのメカニズムから効率条件を探っている。
本研究で、製造されている物質のリスクマネジメントの一つの解決方法になることを提案するものである。
